東空落星

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養分ってでんぷんとも言うんだっけ?覚えてないけど。

でんぷんって、上手いのかな。
植物になりきったつもりで言ってみました。焼いたら食えるかな。
今度挑戦してみたいと思ったり。


そんなわけでリクエストの魔理霖。甘くしたつもりだったのに。かなり道を外れている気が。
リク作品だというのに、本当に申し訳ない……。
それでは、どぞー。


『I love you ―――言い出せない、その一言』


何か書いてて恥ずかしいタイトルだぜ……。
なんだか霖之助、ダレテメェになってない?

昔はよかった。
こう言うとババァ臭いが、昔は思ったことがすぐ言えた。
昔の私が、今の私を見たらどういうだろうか。
……いや、考えなくてもわかる。
どうせ、私は言うだろう。

どうして、そんな臆病なの?














「よぉー、香霖。生きてるかー?」

彼の店を訪れる。
彼は勘定台に座って本を読んでいたが、私の存在に気づいたのだろう、読むのを止めてこちらに向き直った。

「返事ができるのだから、生きてはいるよ」

「ちっ。せっかく店の品を全部持っていこうとしたのに」

「……僕が死んでいても生きていても、どうせ持っていくつもりだろう?」

「さすがだぜ」

私、霧雨魔理沙が片目を閉じウインクを決めてやると、香霖はうっとおしそうな、嫌そうな顔をしていた。
―――ひどいな、これでもサービスしているつもりなのに。

「それで、今日は何を?言っとくが実験用具の類はもう在庫がないよ」

「何だ何だ。用が無きゃ、来ちゃいけないのか?」

「そうは言ってないがね。ここに入り浸る必要もそれほどないだろう?」

「私の勝手だぜ」


軽く言いながらも、内心私は彼の言葉に安堵していた。
良かった、拒絶されているわけではない。
自分が期待していた言葉とまでは行かなかったが、それでも嫌がられているわけではなさそうだ。
正直、こわかったのだ。
―――香霖に会いたいから。
口には絶対出さないその理由で、拒絶されることが。

「暇だったら、掃除でもしてくれよ」

「ここを掃除するくらいなら、自分の家を掃除するぜ」

「分かってるよ。気持ち半分で言ったんだ」

最初からわかっていたのだろう、彼は深く食い下がらなかった。
こういうのを、気心が知れているというのだろうか。
だったら、どうして。
私の気持ちには気づいてくれないんだぜ?
近い所にあった蓋のついた大きな置物―――香霖からしてみれば立派な品物―――を引きずってこちら側に寄せる。
埃が被っていたのでそいつを手で落としてから、置物の上に座った。

「……困るな、そういうのは」

「どうせ売れもしないんだ。ほら見ろ、私が座っているところ以外は埃だらけだぜ?」

「だからと言って座っていいわけがないだろう?それに、いつか売れるかもしれない」

「ふん。香霖は物の有効利用というのを知らないな」

「その割には僕の店には、君が『いらないんだぜ』とか言って置いていく物が山ほどあるんだが」

「それが私なりの有効利用だぜ」

「………はぁ」

ふっ。勝ったぜ。
諦めたように香霖が嘆息する。
と、相手にするのが面倒くさくなったらしく、香霖は先ほどまで読んでいた本を再び開き、そのページに目をやるようになっていた。
それに対して私はというと、別段喉も乾いてないし腹も減ってなかったので、店の台所には向かわず、そこらへんの品物を物色することにした。




しばらくして、会話もなくただひたすらつまらない時間が流れる中、手で品物を弄びながら、私はこっそりと彼のほうを横目で見た。



横には、本を読むことに集中する一人の男。
そして店のなかには、本に少しだけ遮られた彼の顔を見つめ続ける、霧雨魔理沙の姿だけ。


今だ。
そんな言葉が、脳裏に浮かんだ。

「な、なぁ!香霖。その……」

「………ん?どうしたんだい」

胸がドキドキしている。心なしか、声にも動揺が走っているように感じる。
言いたい。私がいつも、いつだって大好きな相手に。
昔から、彼のことは好きだった。彼が、修行のために私の家に来た時から。
でも、最初の『好き』は意味が違った。ただ単に家族として、好きだったのだ。
だけど、それは少しずつ、異性に対しての『好き』に変わっていった。
だから。ずっと想い続けていたこの気持ちを。彼に、香霖に。
森近霖之助に聞いてほしい。
そう思って、次の言葉を。

「こ、香霖!わ、私は」

「?」

だけど、その続きが言えるわけがない。
もし今言えるというならば、とっくの昔に言ってるのだから。
そして、言えないからこそ。
私は臆病者なのだ。


「……いや、なんでもないぜ」

口をつぐむ。言いたかっ(好きだ)た思いを胸に秘め、何事もなかった(本当に)のかのように、平気な顔をす(好きなんだ)る。

「ん?何かあるんじゃないのかい」

一方香霖は、こちらの気も知らないで、キョトンとこちらを見ている。
うう、この朴念仁め。

「私が何でもないって言ってるんだ。何でもないぜ!」

「うお、分かったからいま出しているミニ八卦炉を仕舞ってくれ」

声を荒らげただけだったのだが、どうやら手まで出ていたらしい。
ふん、ただの照れ隠しだぜ。







「……なぁ、香霖」

「…どうしたんだい」

「私のこと、お、お前はどう思ってる?」

「……昔は可愛かったのになぁ」

「ハハハ香霖。その口にミニ八卦炉を突っ込んでやるぜ」

「わ、悪かった冗談だ。このまますくすく育ってほしいと思ってる」

「香霖。そいつはただの希望だ。私を見ての感想とは違うぜ」

「分かった分かった。可愛いよ、うん、可愛い」

「…………そうか」

「………?」

顔が赤くなるのを感じる。
無理矢理言わせただけだが、それでもいい。
香霖に、可愛いって言われた。
今はそれだけで、十分かもしれない。
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