東空落星

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貴様は、本当にやるつもりなのか……!?

久々の東方ss。つうか更新自体が久々なだけじゃねぇか!
ええ、お久しぶりですこんにちわ。
そんなわけでご通達どおりのルミ霖だったりするわけです。
タイトルはこちら。



『刃―――別にグラ(ry』





ま、いつもどおり普通のタイトルですね。ん、何でもないですよ。
ちなみにタイトルとssの内容は異なります。

とりあえず今年度はできるだけ英語は使わないでいこうかと。かっこつけようとして失敗している節がありますからね。
それでは、よろしかったら。
















妖怪の定義がおかしくないかな、このss。










今日はどうにも頭が重い。



「おっとと…………」

霖之助が家の通路の突き当りを曲がろうと首を傾げると、傾げた方向に体ごと持ってかれる。
体がもってかれた方向と反対の足を踏ん張らせて体勢を立て直したが、どうも頭がぐわんぐわんと動き回って、体がよろける。

気が重い、足が重い、という経験なら幾度となく経験している彼であったが、さすがにこれは未体験である。

「こんなに僕の頭は重かったか……?」

髪の毛も量を連ねると相当な重みになるらしいが、あいにく彼はそれほど髪が伸びている方ではない。

「昨日、何かあったかな……?」 と彼は先日のことを振り返ってみたが、遅くまで読書していたため勘定台に突っ伏して寝てしまっていた、ぐらいしか普段との相違点を見つけられなかった。

「ま、疲れているってことだろう……」

そう考え、揺れる頭を髪の毛に指を差し込むようにして押さえようとして、

「ん?」

硬いものにぶつかった。

髪ってこんなに硬かったか? と一瞬彼は考えたが、そこまで毛根が硬かったら一生脱毛に悩まされなくて済むよと自分の考えを一蹴した。
どこぞの人形ではないのだから、髪の毛が伸びるなどの性質変化ができたら怖いものである。

「となると、これはなんだ……?」

こつん、こつん、と。

指を髪の毛の中に出し入れして正体不明の硬いモノに触る。鎮座したそれは頭に食い込んでいるらしく、動く気配がない。痛みを感じないのが不思議なくらいだ。

「寝てる間にくっついたのかな・・・・・・」

楽天的に呟く彼はまたそれに触る。
そのたびに、爪とそれが当たる軽い音がした。指づてに少しずつ、そこから伸びている方向に指を動かす。

「うおっ……?」

思わず彼の口から声が飛び出る。
動かした指が、何かぶにょぶにょしたものに触ったのだ。いきなり変化した感触に、彼は目を白黒させた。

「…………名前も用途も分からないなら、これは生きて……」

急に痛みが襲ってきたのはその時だった。

「いっ……!」

噛み砕かれるような痛みに霖之助は頭を抱えて膝をつく。
痛みを伴って脳に直に届いてくる物と物とを噛み合わせているような音が、耳障りに聞こえる。
と、また食い込むように張り巡らせた彼の指が、また硬いものにふれた。

「う、動いて……?」

触れたそれは、先ほどとは打って変わってごりごりと食い込み口を広げるように上下に動いていた。
傷口にできた瘡蓋を無理やりはぎ取って治りきってない傷に棒を突っ込まれているような状態とは裏腹に、彼の頭は冷静だった。

「ごりごり……」

どこかで聞いたことがある音だった。
硬いものと硬いものをこすりあわせる、それも、日常的に聞くような―――

「まさか……」

もしやと思い、頭痛のひどい自分の頭の少し後ろに手を伸ばす。
案の定、サワサワとした髪の感触がある『頭』に触れた。

「…………」

一応念のため、背中にも手を回す。
ふるえながら伸びる手は確かに、自分のよりはかなり小回りな『胴』を掴んでいた。

「……はぁ」

顔が引きつる感覚を覚えながらも彼はそのくっついている『頭』を両側から掴むと、くわを振り下ろす要領で前に引っぺがした。
ぐちゅちゅ、と、ソレが抜けた音がする。


「……で、君は何をしているのかな」

「…………もう少しだったのに」

彼の目の前には、逆さで吊るされた格好のルーミアがいた。
とりあえず、噴水の如く頭から飛び出る赤いのを止めよう。










「………………」

「ううー」

なんとか噴出する赤い水を抑えた霖之助はルーミアを正座させると、自分は椅子に座った。一方のルーミアは俯くばかりで何も答えようとはしない。

「黙っていては、何も分からないよ」

「ううー」

少し強めの口調の霖之助であったが、実を言うとルーミアが先ほど言った『…………もう少しだったのに』という台詞が彼を不安にさせているだけであった。単に言えば、もう一度噛まれるのは御免という事なだけである。

「もう少し、なの……」

「な、何がかな?」

まさか僕の頭部破壊か? と霖之助は戦々恐々といった表情をとったが、うずくまって顔を手で隠すところまでいっているルーミアを見ると、そうとは考えにくかった。


と、安堵の溜息を漏らした霖之助に突如として、ルーミアが飛びかかってきた。
彼女は顎が外れるかと思うほど口を開くと、

「な……!?」

しかし、そのまま顔に噛みついてくるかという勢いで来たルーミアは空中で急激に低速し、霖之助まで届かずに勘定台にぽすんと座った。

「…………うがー……」

「……ん?」

ちょこんとこじんまりした様子で座るルーミアはちょいちょいとブラックホールに通じる口元を指差した。

「なんだって?」

「んーんー!」

ルーミアの口調が強くなったところで、霖之助はもう一度注視して口元を見る。
しかし、何度見やってもそこにはノコギリの刃も真っ青の刃もとい歯がずらりと並んでいるだけ。


「?」

だがそこに一つ、一つだけ、いびつに突出した歯があった。犬歯の隣のその歯は逆側の同位置にある歯よりも前のめりに歯茎から生えている。

「これかい?」

霖之助は不用意にもそのいびつな歯を指で押した。

「うぎゃっ」

「ぎゃ?」

思わずルーミアの台詞をそのまま呟く。
それに少し遅れて、霖之助の指に、『本来堅固にくっついているはずの歯がぐちゃりと横ズレする感覚』が訪れる。

「む、これは……」

「うっ、ううっ」

面白くなってきたのだろうか、はたまた珍しい物には目がない店主としての探究心か、彼はぐらりぐらりと揺れる歯を摘まむと前後に動かした。
くちゃり、と。唾液が歯が動くのに応えるようにして水音を立てる。

「なるほど……しかし妖怪の歯でそんなことが……いや彼女はまだ幼い妖怪であるようだしもしかしたら……」

と、いまだにルーミアの歯をいじくっていた霖之助の指の付け根に、透明な液体が落ちてきた。
何だ、と思い霖之助は口から目をそらして、上を見上げる。
そこで彼は体をこわばらせた。

「うう????!!」

ルーミアが、泣いて、いる。



よくよく考えればそうだ。こんな状態の歯をぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぬちゃぬちゃぬちゃぬちゃと弄ばれては、痛いに決まっている。
顔を真っ赤にしてぽたぽたと涙を流すルーミアは歯のことを心配してか口に突っ込まれた霖之助の手をかみちぎらないようにかは分からないが、口を開けっ放しにして痛みに耐えている。

「やっ、その」

慌てて霖之助は手を引っ込める。
罪悪感が胸に残る彼はルーミアの口を優しく閉じて唇の端あたりをさすってあげた。

「だ、大丈夫かい。すまなかった」

「???!」

声にならない響きで泣き叫ぶルーミアは痛みに耐えるように霖之助の服を掴んだ。そのまま身を預けるようにして頭を彼の胸に押しつける。

「る、ルーミア。すまなかった。本当に大丈夫かい?」

「…………うぅ!」

と、何を思ったか彼女はガバッ!! 己の体を引き戻すと、自分の頬に触れていた霖之助の手を両側から握り、

伸びていた彼の人差し指を付け根から呑み込んだ。


霖之助は第二関節ぐらいまでは噛み千切られるかもしれないとこの事実に目を覆ったが、彼の予想に反していつまでたっても引きちぎられるような痛みは襲ってこない。しかしその代わりとして、

「…………」

噛み千切るような豪快さではなく、甘噛みするような繊細さが彼の指を包み込んだ。

コリ、コリ、と人差し指を―――見た目では指全体が口の中に入ってしまっているが、相手をされているのはその先端だけらしい―――愛らしく噛み続けるルーミアに対して霖之助は、這いずり回る舌や接触する骨と歯の感覚に四苦八苦している。

いつ解放されるのか、と霖之助が苦虫でもつぶしたような顔になっていると、唐突にルーミアは甘噛みをやめた。

「取れた?!」

ちゅぽん、と指を口から排出したルーミアの舌の上には、小さい歯が乗っていた。
指と口を、唾液が扇情的につなげている。










「つまり、歯が抜けそうだから、手頃な柔硬い物を探していたと?」

「そうなのだー」


妙にご機嫌なルーミアを前に、霖之助は事の次第を聞いていた。

「硬すぎたら痛いでしょ?だから木とかに噛みつきたくなかったし、それであちこち見て回ってたら、ちょうどいい所に霖之助の頭が」

「知ってるかい?頭には脳というものがあってだね、脳が機能を停止すると、体も止まってしまうんだ」

「そうなのかー」

駄目だ通じそうもない、と霖之助は頭を抱える。先ほどのように重みを感じることはなくなったが、全く嬉しくないのはなぜだろう。

「でも、感謝してるよ?歯を摘ままれたときはすんごい痛かったけど、結果的にはそのおかげで早くとれたもん」

『痛かった』という所が強調されていたような気がした霖之助は苦笑いだ。
と、今度からはきちんと布団で寝るようにしようと再確認した彼に、ルーミアはとんでもないことを言った。


「また歯が抜けそうになったら、頭でも指でもいいから、かしてね」


冗談じゃないよ、と霖之助は小さく息を吐いた。















































あとがき。

ごめんただ単に霖之助の胸に頭押しつけてもらいたかっただけ。

ま、そんなわけで次回予告。次は大妖精もとい大ちゃんかと。

・・・・・・はっ、久々にあとがきなんつーもんを書きましたな。
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