東空落星

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二日目、とのこと。

少佐ァ! アダムとかイヴとか訳わからんであります!
とりあえずいいセンスを持とうと考え始めた今日この日頃。結局元のイヴはどこに行った。私の理解力の乏しさに呆れてしまいますぜ。
そんなわけで二日目です。どうせ三日坊主で終わりそうだけど頑張ってたりします。

そしてコメントに返信。いつもサイト閲覧、ありがとうございます。確かにアレに掃除はさせられない。というより、使い魔なんてレベルじゃないw
まあ、一人は出来る人がいる気がしますが。

今回も短編。リクエストss書く気あるのか。書く気はある、うん。
久々に甘いのを……書きたかった。つまり書けなかったという事ですねわかります。
口から砂糖の味しかしなくなるほどのやつを書きたいなといつも思っているのですが、そうでてこない物ですね。


ではではss。よろしかたら、どぞー。無論、今回も途中から意味不明。何でだろう、私は霖之助を書いている筈なのにまるで霖之助には見えないのは何故なんだろう。


『その眼がみたものは』






夜道を一人で、彼は歩いていた。
持ち物は道先を照らす提灯一つ。ただそれだけ。
故に彼は目的も持っておらず、ただひたすら歩いていた。





どうして自分は歩いているのだろうと、彼自身考えていた。

月見酒を楽しむつもりなら瓶の一つや二つ持っている筈であり、そもそも自分の店も見えなくなってし
まうほどの遠い場所で呑むわけがない。

町に行くつもりだとしても、わざわざ物騒な刻限遅くに外に出る必要もない。というより、こんな時間ではどこも閉まっているだろう。

それならさっさと帰ればいい。今来た道を引き返せば、直に自分の店が見えてくるだろう。
しかし、何故だか足は前に突き進むのみで、踵をひるがえそうとしない。その場で止まる事は出来るのだが、決して後ずさりはしない。彼自身それに不思議を持っているようで、怪訝そうに顔をゆがめている。足と自分が、まるで別の生き物のような感覚なのだろう。

それでいて、道に躓きそうな石があるとちゃんと避けるのだから、大層嫌な気持ちだろう。

「おや」

彼は眼を皿のようにして、突如立ち止まった。今日の夜はやけに暗く星も見えず、自分の持つ提灯だけが光だ。もしこの火を息で吹き消してしまったら、何も見えなくだろう。
そんな夜に、二つの光る何かがあったのだから。
提灯で照らせる範囲外に居るそれの正体は、もう少し近づかないとわかりそうにない。

「…………」

彼はしばらくそこで突っ立っていたが、また歩き出した。まるで、目の前の物など眼中にないと言わんばかりに。

二つの光る何かもそれには驚いたのか一瞬上下したり慌てた様子を見せていたが、それが確かな行動を起こす前に、それは提灯の明かりの範囲に入り込んでいた。

「……何という事は無い。ただの、猫さ」

彼はそれを見て落胆するように告げる。小さくも大きくもないが、尻尾が二つあるのを見るとそれなりの力は持っているらしい。
恐らく、先ほどの光る二つは猫の眼球によるものだったのだろう。現に、明かりの中に居る猫の瞳は光りを発しておらず、くすんだ赤色で彼を見つめるのみだ。

彼は、自分を中心に円運動をする猫を踏まないように注意しながら歩く。猫も途中で飽きたのか円を描くのをやめ、お伴のように彼の隣で歩く。

「いやいや、どうして隣を歩くんだい?」

そう彼は問うたが、猫は知らぬ存ぜぬを決め込むつもりなのかただ、

「にゃあ」

と鳴いただけだった。猫又なようで人語も理解できあまつさえ喋れるはずなのだが、この猫は一向に
人語の言葉をしゃべろうとしない。

やがて彼自身も面倒臭くなってきたのか猫又に告ぐ言葉数も少なくなっていき、最終的には猫又に顔さえ向けなくなった。


そして、全てが原状に戻る。
夜道を、彼は歩く。
持ち物は道先を照らす提灯一つ。ただそれだけ。
故に彼は目的も持っておらず、ただひたすら歩いている。


唯一の差異な違いと言えば、隣に猫又がいるくらいだが、何も喋らずほんの少しの気配があるくらいでは、何もいないのと変わりない。

そろそろ彼はこの状況にうんざりしてきていた。ここまで歩いた距離は相当なものになるはずだが未だに終わりは見えず、周りにはうっそうと茂る木々が延々と生え続けている。

歩くというのは走ることよりは楽な行為だが、それでも相当分歩けば疲れがたまってくるもので、彼にいたってもそれは例外では無い。

提灯を落とさないよう気をつけながら彼は中腰になって膝に手をついた。

「……疲れた。それに肩も凝ってきたし」

彼が自分の肩を揉んでいると、猫が提灯を口でくわえて持って行こうとしていたので、慌てて提灯を上にあげる。猫は幾ばくかの間こちらを見ていたが、しばらくするとまた彼の周りを円運動し始めた。

「何がしたいんだか……」

そう彼があきれ顔で溜息をついた矢先のことである。
いきなり、自分の意識に無関係で腕が引っ張り上げられた。

何事かと思い、腕の方に目をやると、裾の部分を噛まれていた。肉の部分を噛まれていないだけ良い方か。

「こら。駄目じゃないか、服が破れる」

彼は自分を噛んでいるのが猫だと思っていた。その瞬発力にはすさまじい物があり、猫又なら尚更だからだ。

だが、実際は違った。

猫はいまだに円を描いて彼の周りを疾駆しており、その体は地にある。
ならば、今彼の服を噛んでいるのは―――

「うおっ」

そこでやっと彼は、辺りに散らばる黒い羽根に気がついた。
そして、それをまき散らしている存在にも。

「何故に、鴉!?」

慌てたように彼が腕を振ると、鴉は飛び立つ。
星の見えない空に舞った鴉は一時的に見えなくなったが、すぐに下に降り立ちにきた。

「もしかして、友達なのかい?」

彼は鴉の着地地点を見ながら首を傾げる。
鴉は猫のすぐそばに降り立つと、そのまま猫を見つめている。猫の方もそれまで走り回っていた癖してぴたりと止まるのだから、この二匹の動物の関係にはそういう表現が合っているような気がした。

「はあ。立て続けに何なんだか」

彼はいつの間にか二匹だけの世界に入っているのを無視して再び歩き始める事にした。幸い鴉が噛んだところは裂かれることもなく、皺が少しばかり寄っただけだったので問題は無い。
しばらくすると、後ろから羽ばたく音と共に気配が近づいてくるのに気付いた。

「……どうして、まだついてくるんだい?」

後ろを睨むようにして、二匹の姿を確認する。
あのまま二匹だけの世界に入れいばいいものを。というより、宙に浮くようにして飛ぶことができているこの鴉の方も、何かしらの能力を持っているのかもしれない。

「さて」

彼は考える。この分だと、歩いている最中にまた何かがやってきそうだからだ。目的無く歩いている分、関係ない事に思考が向かう。

「鴉に猫か。やれやれ、次は猿に準ずる何かでも来そうだな」

おとぎ話というわけではないが、今の状況はあれによく似ていた。もっとも、雉は鴉で、犬は猫だが。
それなら、今度は猿らしきものが出てきてもおかしくは無い。安易な考えだったが、そんな考えでもあるだけで、この夜道歩きを気楽にするには十分だった。
そして、それは正に的中することになる。

「やはり、また来たか」

彼はふたたび足を止めることになった。提灯を握る手に力を込める。鴉の時には落とさなかったが、あれは僥倖だ。もし鴉以上の奴が来たら、地面に落として中の火を消しかねない。
提灯を持つ手を上に掲げる。そうすると、少しだが明かりの範囲が広がった。

「………………ん?」

思わずと言った言葉が彼の口から出る。
先ほどから小動物に見つめられる機会が多く、目を向けられるのは慣れたつもりだった。
しかし…………こんな大きな目玉に見つめられるのは、慣れるどころの騒ぎでは無い!

「これは……一体」

彼の眼の先には目玉がある。両者は見つめあっている形だ―――相手側を者と呼称していいのか分からないが。
それは眼だった。目である。そして、眼しかなかった。
それがくっついている筈の顔はどこにもなく、それが連結している筈の体もない。
いや、よくよく考えれば顔や体がある筈なかった。何故なら―――全長五メートルの眼球に似合う体など、あるわけないのだから。

「さすがにこんなのは予想してなかったな……って」

次の瞬間、彼の表情が驚愕に震えた。
明かりに当てられ不気味に光っていた眼球が、こちらに迫ってきたのだから。

「なっ……!?」

提灯をとっさに投げつけるが、眼球のスピードに弾き飛ばされ地面に落ちる。普通眼に当たったら痛い筈なのだが、まるでそんなそぶり見せない。まあ、地面を跳ねている時点で痛みなどあるわけないのだが。

彼は後ろに首をやった。もし眼球がこのまま迫ってきたら、後ろの二匹はひとたまりもないだろう。心配になったため後ろを振り向いたのだが―――

「どこにも、いない!?」

振り向いた先には、さっきまでくっついてきていた二匹の姿はどこにもなく、ずっと暗闇が続いているばかりだった。

「ぐっ」

後ろを向いていたのか悪かったのだろう。眼球がすぐそばに来ている事に彼は気づけなかった。
大きな目玉は彼に迫ると、そのままの勢いで彼を押しつぶした。

息ができなくなる、という程度では無い。顔がつぶされ体がつぶされ、肺自体が圧迫される。

息どころか、命自体が危ない中―――彼は意識を手放した。


















「はっ!」

眼を開く。
今の今まで眼球に押しつぶされていた彼は、再び眼を開くことができたのが不思議で仕方が無かった。仰向けのままの彼だが、その視線にはあの大きな目玉は映ってない。いや、そもそもアレにまだ押しつぶされたままだったら、目など開けてられない。

「…………重い」

だが、まだ何かが体に乗っているらしい。己の体を起こそうとするも、何かが腹のあたりにあるせいで、とても億劫な気分になる。
しかし、あの時感じた重さほど、今は重く感じない。というより、本来なら軽い部類に入るのだろう。ただ、今彼自身の気分が最悪なため重く感じるだけである。
体に力をこめ、上半身を起き上がらせる。すると、

「はにゃ……」

腹に乗るそれから、蹴りが飛んできた。
再び、地に頭部を打ち付けた彼は頭を抱え苦悶の表情を浮かびあがらせる。
そこでやっと彼はあたりを見渡した。

「もしかして、さっきのは夢……だったのだろうか」

自分が仰向けになっている所は、布団だった。自分のものである。
記憶がよみがえってくる。そういえばと思うと、昨日は早めに寝たのであって、夜を出歩いた覚えは無い。繋がりのない昨日の夜は、夢と考えるのが妥当かもしれない。
そして、先ほどのを夢と仮定し、あんな夢を見る理由になったのは……、それは間違いなく腹の上にて仔猫のように丸まっている彼女のせいだろう。

「……どうして君がいるんだい、こいし?」

「……ふにゃあ」

要領の得ない言葉を言っている所から、まだ寝ているのだろう。その瞼は、いつも閉じている第三の眼と同じくらい閉じられている。
彼女―――古明地こいしはいまだ起きそうに無く、四肢をちいさくして彼の腹に収まっていた。朝日を照り返す彼女の肌はとても白い。

「う?ん」

「うおっ」

また飛んできた蹴りをすんでの所で避ける。今度は当たらなくて済んだ。寝言だけなら可愛いのだが、寝蹴りは止めて欲しい次第である。

「まったく、また来てたのか」

実を言うと、この応酬は初めてというわけでは無い。少なくとも、片手では数えられないほどは行っていると思う。

「ふぅん……りん、のすけぇ」

「…………」

彼女は彼の名前を呼ぶ。
彼は、まだ寝たままの彼女をただ見つめていた。

「もしかしたらあの夢は……君がいつも見ているものなのかい」

彼女は答えない。彼はそれでもひとり呟く。

「悪戯好きな鴉と猫には困ったものだね、きっとお姉さんはいつも苦労してるんじゃないかな……まあ、君とは気が合いそうだが」

赤ん坊のように折りたたまれた腕をなぞり、その手を繋ぐ。その手は暖かいが、なぜか心細さを感じた。

「……君がその眼をとても大きく怖がっているというなら、今だけでも、僕がそばにいてあげるよ」

とりあえず、今は起こさない方がいい、そう森近霖之助は思ったらしい。
誰かが来る予定があった気がしたが、彼は二度寝を開始した。
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小説という駄文 | コメント:2 | トラックバック:0 |
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この記事のコメント

もうキター!
昔話っぽくてなかなか面白かったです
目玉って…こいしのアレっすか、でかくなったあんなのにぶつかったら流石に痛い
2009-07-29 Wed 07:17 | URL | 放浪もの #-[ 編集]
いつの間にか来てたー!待ってましたよ新作!!
終わりが見えてこない夢って怖いですよね、
ある意味こいしはそんな怖さの塊なのかも……
2009-07-29 Wed 14:47 | URL | 十四朗 #-[ 編集]

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