東空落星

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うわあああああああああああんルイ(ry


…………は。私は一体。

こんにちわです。普通明日にしね? という疑問を突き飛ばすように今日更新するウタカタでございます。特別なss書きたいですね。

猪口ですよ猪口。わざわざ漢字なのは仕様です。霖之助曰く、夢現で枕元にスペースを作っておけば何処かから持ってきてくれるそうです。それどんなサンt(ry


そんなわけでssですよ。今回は予告編? 放浪ものさんのヤンデレss序章的な何か。
咲夜さんです。銀髪ですウヘヘー。
ss書き直したい……。



よろしかたら、続きからで。
『、』が、ちょっと多い。















――後ろを振り向くべきか、迷っていた。
















 
 振り向くという行為をするだけだ。
 その筈なのに、そう思うだけで喉が渇く。潤いを求めようとしても、そのためには足を動かさなければならない。水はどこだったか。
 目の前には壁。僕にとってみれば逃げるように、誰かにとっては追いこむように。
 目の前には壁。
 



 後ろから人に呼ばれれば、振り向かざるを得ない。振り向きざまに、誰かを確認する。後頭部に眼が付いているわけでもないのだから、仕様がない。
 


 僕はそんな行為にさえ、恐怖を覚えていたのだ。





















 




 そういえば、と森近霖之助はふと考える。
 今日も、人が誰も来ない。
 いや、そもそも彼の店たる香霖堂には元々人が来ないのだが、ここまで人が来ないとなると少し考え深いものがあった。収入とか。それから得る食糧とか。

「例えば」
 
彼はそれまでしていた動作を中断して、一人呟く。書物は畳まれ、彼の気分次第ではそのまま本棚に戻されてしまうだろう。
誰も居ない。その台詞を聞く者など一人もいない。しかし、この表現には語弊があるのかもしれない。何故なら、それが自分の言葉であっても、言葉が吐かれたと認識するには、自分の耳で聞かなければならないからだ。

「このまま誰も来なかったらどうするべきか」

 もし、この言葉をつい先日までは来ていた気のする巫女や魔法使いに語りかけてみれば、何と言っただろうか。
 立地について指摘するかもしれないし、商売の仕方にまで口を出してきたかもしれない。余計なお世話である。
 彼女らの反応を予測することで、訪れてきた頃に聞いてみようという思いが募ったが、その今度がいつなのかが分からない。そもそも、誰かが来て、その誰かに『誰も来なかったらどうするべきか』などと口にするのは矛盾している。
 つまりは、今自分で挙げてみた仮定は誰に聞けるものでもなく、胸にしまいこむべきもので、
 
 「まあ、どうにかなるだろう」

再び彼は一人呟く。椅子に座りなおし、片手で器用に本を開くと、印も、栞も挟んでいたわけでもないのに、開いた頁から本を読み進めていく。
楽観的、と言ってしまえば終わりだが、彼は別にそうゆうのでは無く、ただ流れに身を任せているような風があった。
 
 「………………」

 一人ともなれば、一冊の本などすぐに読了出来てしまう。事実、幾重にも重ねられた書物は少しずつではあるが読み解かれてゆき、今では半分を残すほどだ。
 雑音は無い。あるとすれば時折カタカタと震える窓ぐらいで、一度は視線を向けるも、今日は風が強いのだなと興味なさげにすぐ視線を元の位置に戻してしまう。
 カタカタと、それこそ微々たる音。
 既に何の興味も示さなくなった彼が不意に正面を向いたのは、それからすぐであった。
 ――うっすらと、店の戸口が開かれている。
 彼が正面を向いたのは、混ざるように響いたカタカタ、とはまるで違う音のため、だったらしい。
 奥を凝視してみれば、誰か人が居る。悪戯好きな妖怪が戸口を開けっぱなしにして逃げていったわけでもないようで、僅かな隙間から見るに、誰かが居る。
 それだけは確かだ。
 戸の前の人物は何を考えているのか、一向に入ってこようとしなかった。誰かが居る、それは確かなのに、その誰かさんが誰なのか、まるで分からない。
 姿ぐらい見せたらどうだと、柄にもなく思ってしまうほどその人物は微動だにしなかった。思わず、腰を上げてしまう。
 どれほど時間が経っただろうか。やがて、彼が溜息にも似たものを吐き出し、椅子に凭れかかった所で―――ガラリと、やっと戸は開いた。
 
 「ごきげんよう」

 「……やぁ、久しぶりだね。久しぶりの、お客さんだよ」

 重ねるように、久しぶりと二回言い放つ。客が来たこと自体久方ぶりであったが、それは彼女の来訪にも言える事だった。

 「ふふっ、今日はそういう意味で来たわけではないわ」

 十六夜咲夜が、重そうな袋を携えて立っていた。まるでどこかの旅芸者のように荷物を肩に引っ提げて見せるのは、いつもの瀟洒なイメージとは違った感じがして、彼は少し笑ってしまった。袋は相当な重みなのか、肩口のフリルが袋の下に沈んでいる。
 客では無い、と分かった時点でも、彼の心境はさほど変わり無かった。彼女の顔を認めたその時にも、どこかでは手に握られた書物の事を考えていたし、商売、という言葉が出てくる前に客ではないとわかってしまったので、それほどショックも無い。


 「じゃあ、今日はどういった理由で?」


 「ああ、そうね、忘れるところだったわ。今日は、これを渡しに来たの」


 彼女がいたわるように―――なま物か、何かなのだろうか―――肩に下げていた袋を勘定台の上に置く。
 彼女の手から離れると同時に、しな垂れるように、または空気の抜けるように、先端を紐で括られた袋は勘定台の上に広がった。

 「何か、なま物なのかい?」

 それにしても袋が大きい、と別の事を考えながら、尋ねる。

 「ええ、余ってしまったところだし、店主さんに、どうかしらと思って」

 「僕に?」

 「ええ」

 余った、とはこれまた珍しいと彼は内心思った。
 彼女―――十六夜咲夜を見かける時間とはあまりに少なく、挙げてみても時折買い物に来る時やかの図書司書に会いに行った時偶然視界に入った、その程度しかないがそれでも彼女の完璧とも言うべきその仕草や対応を垣間見るには十分すぎるものがあった。
 そんな彼女が、余った、と言ったのだ。首をかしげたくもなる。 
 血が主食と思われる彼女の主や、食の細そうな図書館の魔女は食べないだろうし、食べるとしてもあの館の門番をしている女性ぐらいだろう。
 二人分を見誤るとは、一度に使いきれなかった、と言うことだろうか。少なくとも、あの明るい門番ならたらふく食いそうではあったが。
 しかし、それを指摘するのも憚れる。彼女自身、黙っていてほしい事かもしれないし、何より好意でくれるのだから、それに対して無遠慮に何か言えるほど仲がいいとはいえない。
 それでも、何かと口を開いてしまうのは、やはり話し相手に飢えていたのだろうか。


 「本当にいいのかい? 霊夢の所にでも持っていけば、宴会騒ぎ、とまではいかずとも」

 「大量過剰。多く、食いきれない癖して、無駄にもっと請求されるわよ」
 
 それでも、食べきってしまうかもしれないけど。
 まるで、体験談のように語る彼女にそれもそうかと思わずうなずいている自分が居た。

 「ということで、遠慮は無用よ。 いいから遠慮なくもらっていって」

 「まあ、そう言うことなら」

 一度は手から離れた袋を、再度つかむ。
 久々に人と会話をした気がして、こういう事に満足という言葉が当てはまるかはどうか分からないが、彼は何か満たされた気分になっていた。客が今度来た時には、何かしらのサービスをしようと不意に思ったほどだ。
 しかし、上機嫌、そう呼ぶべき感情を阻害するような感触に気付いたのはすぐだった。

 「……おや」

 
 「あら、客の相手もせず、中に引っ込むの?」

 そう言われ振り向くと、袋の布地を鷲掴みにしてただただ笑みを浮かべる彼女。
 道理で一向に前に進まないはずだ。だからと言って自分が手を離してしまっては、なま物を保存しようと奥に引っ込もうとした意味がない。
 どうしようか困りながら逡巡していると、やっと彼女はその手を離したが今度は見定めるような眼を辺りにするようになり、その姿はまるで『客』だった。
 先ほど客ではないと言っていたが、気分が変わったのだろうか。仕方なく腰を下ろす。再びしぼむように広がった袋が、可哀そうに思えた。
されど、いつになっても、袋がもう一度上に上がる事は無い。
彼女の視線を追ってみれば、その視線は逐一様々な方向にむけられて、

 「僕の顔に、何かついているのかい?」
 
 その視線が気になって、彼は思わず声をかけた。
 何度目かの事である。彼女の視線は同じ位置に一定することなく、そのため何度目かは覚えていないが、ふと視線が合った。何か言いたげな瞳はすぐに逸らされてしまい、また品物にへと向けられる。

 「あら、どうしてそう思うの?」

 こちらに視線を向ける事も無く品を手に取ったりしてみせる彼女は、話をそらすように疑問を疑問で返した。品定めするように、唇にあてられた人差し指はこちらに興味がないのを表している。
 つまりは、答えを言うつもりがないとのこと。彼自身不意に思っただけでありそこまで重要とは思っておらず、咲夜の返し言葉に言葉を返すことは無かった。
しかし、そんな途中で終わる中途半端な会話がいけなかったのだろうか、どちらも言葉を言うようなことはなくなり、あるとすれば先ほどから続くカタカタ、そのぐらいで、

 「風が、強かったんじゃ?」

 「貴方はこれまで私が止めた時の回数を覚えているの?」

 「残念ながら、それは僕には知覚できそうにないね」

 その程度のものが話題になるわけでもなく、すぐに話は終わる。
 だからと言って、彼が椅子を立つことはない。椅子を立つことにより、また彼女に捕まるのを恐れていたのか、それとも、こうやって座る事にこだわったかの二択程度だが、それでも彼は立たなかった。もしかしたら、もう少しほどこの時間が続けば、彼女が来て以来畳まれたままの書物に手を伸ばしていたかもしれない。

 「そういえば」

 品定めしていたはずの彼女が、突然そんな事を言い放つ。
 彼は驚いて、伸ばしかけていたその手を止めた。

 「どうかしたかい」

 「私が来た時、久しぶり、と言ったわよね」
  
 「そうだね」

 「もし、私が来なかったら、貴方はどうしていたのかしら」

 正にそれは、彼女が来るまで、彼が考えていた事。
 まるで、過去の自分の行動を見透かされたようで嫌になったが、彼女にそんな気は無かっただろう。表情に出ないよう、彼は努める。
 「そうだね……」

 「何?」

 考えるように頬杖をつけば、彼女の視線が向いている事に気づく。眼があっても、今度は視線をそらさない彼女は、答えを待っているようであった。

 「もう、君が来ているじゃないか」
 
 しかし、結局は、この問答にも意味はない。仮定の話をした所で、現実は変わらないのだから。
 それでも、彼女は少し怒ったように、

 「だから、仮定の話よ」
 
 とだけ言う。
 何か買うのではないか、と話をそらすべきか戸惑うが、彼女の手には何も握られてない。また、気分であろう。買う気が無くなったか、まだ探している途中か。
 その中には、元々買う気はなかった、そんな気分も入るのかもしれない。

「きっと、いつか誰かが来るさ」
 
 未だ不満顔なのが見てとれる。こんな彼女を初めて見たと含み笑いするが、こちらもそれが顔に出ていたのか余計に不満そうに彼女は眉を寄せた。
 いつか誰かが来る。そうすれば、商売はできる。たとえそれが客では無かったとしても、人がまだ来るという事は分かるしいずれ訪れる誰かの中に客と言っていい人物は現れるだろう。
 
 「現に、君は来た事だし、ね」
 
「あら、そんな事言うと何も買わないで帰るわよ」

 機嫌を直してくれるとありがたいと、彼も珍しく、サービスを考え付いた。
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この記事のコメント

やはりウタカタさんのSSは極上ですね
ゆっくり頑張ってくださいね
それと、SSもかなり増えてきたのでSSの目次を作ってはいかがでしょうか?
2010-02-15 Mon 15:59 | URL | #-[ 編集]
さっそく見ました!
うーむ序章だけあって続きが楽しみです。
やはり咲霖は良いものですねぇ
さて、霖之助の未来はどうなることやらw
2010-02-16 Tue 13:45 | URL | 放浪もの #-[ 編集]

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