東空落星

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さぁ宴を始めよう。

か…書き終わった。
な、何が起きたのかは私にもわからない。
しかし書き終えたのは事実なんだ……。
そういうわけで幽香霖ss。
ラストフィナーレってやつですよ。
珍しくタイトルも付けておきます。

『香霖堂に咲いた花』

……こんなかんじですかね。
つまらないネーミングセンスだけど、まぁいいかぁ…。
それでは、どぞー。
……こんなに長く書いたの、初めてじゃないですかね……?
別段、彼女に特別な感情を抱いていた訳では無い。
霊夢や魔理沙達にしていたように、普通に接していた。
普通に、ただ淡々と。
―――だから、彼女にあんなことを言われてもそれほど動揺しない……筈だった。















ぺらり、ぺらり。
紙と紙がこすれる音だけが、店の中で響いている。

「…………」

店主である僕は、仕事もせずずっと本を読み続けていた。
いや、そもそも仕事なんてないんだけどね。
ふと、違和感に気づく。

「…………?」

目の前にある本のページ数を確認する。
今僕は、ちょうど半分ほど読み終わったはずだ。
なのに、前半の話を全く思い出せない。
冒頭も、だ。
これでは、僕はページをめくっていただけということになる。
考え事をしながら。



はぁ、と溜息をつく。
何を考えてたのかは、自分自身が一番分かっている。
―――あの日以来一度も店に訪れてない、風見幽香についてだ。
彼女のことを考えるだけで、僕の胸は苦しくなる。
彼女の事を考えるだけで、いつもの僕ではいられなくなる。
一体なぜなのだろう。こんな気持ちはこれまで一度もなったことがない。
おかげで、まったくと言っていいほど本の内容が入ってこない。

「…………」

まただ。
耳にまだ残り、勝手に自動再生してくる言葉。
あの時の、彼女が言い放った言葉が蘇る。
僕への不満をぶちまけてから、言った言葉が―――

バンッ!

思わず、本を勘定台にたたきつける。
本に傷が入りそうな叩きつけ方だった。
いつもの僕ならそんなこと絶対しないだろう。だけど、今は違う。

「……もう一度、彼女に会わなければ」

彼女から聞いたことがある。
自らが住む、向日葵畑のことを。
まずは、そこに行ってみることにした。













この扉の向こうに、彼が居る。
そう思うと、私―――風見幽香の顔は真っ赤になった。
心臓が高鳴る。その鼓動が、私を緊張させる。
だけど、私は決めたのだ。もう一度彼と会い、ちゃんと私の気持ちを伝えると。
だから、ここでのこのこと帰るのは許されない。
プレッシャーに負けるなんて、許されないのよ!
最初は何と言って入ればいいだろうか。別れ際があれなのだ。インパクトのあるやつで行くか、スマートに決めるか、二つに一つしかない。
例えば………こんなかんじかしら?

「霖之助!大好きよ!」

……さすがにこれはないわね。
自分で考えておきながら、こう言うのもなんだけど。
扉を開けた人物がいきなりそんなことを言ってきたら、驚きを通り越してひいてしまうだろう。
しかもそれが、前会った時に告白された人物なのだ。
もう失敗はできないのだから、もっと言葉を選ぶべきかもしれない。

「霖之助ごきげんよう。もう一度、ちゃんと私の気持ちを伝えたいの」

………うん。これはいいかも。
取り乱したりせず、ゆっくりと言葉を紡ぐ。
これなら彼も、最初は動揺するかもしれないけど、話は聞いてくれるはずだ。
よし、いける!
今度こそ、私の気持ちを―――

『諦めれば、楽になると思うけど?』

「ッッ!?」

紫が言ったのとおなじ言葉が聞こえ、思わず振り返る。
しかし、そこにはだれかが居る訳もなく、声が聞こえるわけでもない。

「そ、空耳よね……」

だけど、その言葉は私の心に深く突き刺さった。
そうだ。この気持ちに、彼が応えてくれるかなんて、わからないのだ。
紫には強気に言ったけど、実際はどうなるか………。
実らなかったら悲しいにきまってる。
無理でも諦めないと言った私が、ばからしかった。

「…………」

紫は、彼のことを朴念仁と言った。
同感だ。彼は、私の気持ちに全く気付いてくれなかったもの。
だからといって、気持ちを伝えないのではあきらめが早すぎる。
言って悲しむのと、言わないで悲しむのでは、言ってからのほうが良い。
伝えてからのほうが、断然良い。

ガラララッ

立てつけの悪い扉を開け、彼の店に入る。
顔はあげない。きっと、真っ赤になっているだろうから。

「あのね、霖之助……。私が前言った言葉、覚えてる?」

声が震えているのが自分でも分かる。
紡ぐ言葉も、彼の前だからか、最初決めたのと違っていた。

「あの時言った言葉は本当よ。私……貴方のことが好きなの」

私の目の前に居るはずの彼は何も言わない。
ただ、黙っているだけだ。
でも、私は話を止めない。

「いじわるで、暗くて、けど時々その優しさを見せてくれる……そんな貴方が大好きなのっ!わたっわた私は!いつもあなたと一緒に居たいの!ともに物事を楽しみたい!苦しい時があったら、その痛みを共有してあげたい!悲しいことがあっても、ともに乗り越えていきたい!ともに、生きていきたいの!」

言った。
私の思いのたけを。
彼への気持ち、全部を。

「………………」

だけど、彼は答えてくれない。
ずっと、黙ったまま。

「……り、霖之助。何か言ってよ……。ねぇ………」

辛い。何も言ってくれないことが。
しびれを切らした私は、顔を上げた。

「………え?」

―――そこには霖之助の姿はなく、勘定台に本が乱暴に放置されているだけであった。















「………おかしいな、一体どこに」

僕は向日葵畑に出かけた。
しかし向日葵畑には、その主である幽香の姿はどこにも見当たらなかった。
小一時間ほど、その広大な土地を探しまわったが、結局見つけることは出来なかった。

「幽香………」

気づくと、彼女の名前を口に出していた。
もう一度、彼女と会いたい。
会って、話がしたい。

「…………」

どこにいるのだろう。
明日こそは、あの向日葵畑にいるだろうか。
そんなことを考えながら、自分の店へと足を進めていると………。

「幽香……?」

ふと、鮮やかな緑の髪が視線に入った。
それが本当に幽香なのかも分からないのに、僕は足を速めていた。

「幽香!」

「!」

距離が近づく。それにより、その人影が誰かが分かるようになる。
あぁ。やっぱり彼女だ。
彼女も、僕の存在に気づいたらしい。

「幽香、話が………」

「あなたなんて、知らないわ!」

「幽香………?」

「私と会いたくないから、店にいなかったのね!私は……会いたくて、会いたくてたまらなかったのに!残念ね、帰り際の私と会ってしまって!」

「幽香、それは誤解―――」

「うるさいわ!話しかけないで」

どうやら、僕が彼女に会いに行くのと、彼女が僕に会いに行くタイミングが重なってしまったらしい。
こんなところで息が合うなんて。
喜んでいいのか、悲しんでいいのか。
いや……悲しいにきまっている。

「なんで、なんで居てくれなかったの……!?私のことが、そんな嫌いなの……?」

見ると、彼女の瞳には涙がたまっており、今にもこぼれおちそうだった。

「違うんだ幽香。僕は今、君に会いに……」

「そんなすぐばれる嘘、言わないでよ!」

どうすれば。
どうすれば彼女は信じてくれる。

「私はあなたのことが好きなのに…、えっぐ、だい、大好きなのに……ひっぐ、それなのにあなたは……」

ついに、彼女の双眸からこぼれおちる涙。

「ずっと、ずっと前から好きなのよ……?なのに、うぐ、……あなたは気づいてくれなくて……」

何ということだ。
僕は、ずっとそんな思いを彼女にさせていたのか。
だったら。
僕がすることは決まっている。

「幽香」

「…え?」

単刀直入。
僕は彼女を抱きしめた。

「なっ……!?ちょ、やめっ」

「幽香」

暴れる彼女の耳元でささやく。
焦るのも分かる。嫌なのも分かる。
でも、聞いてくれ。

「僕は、君のことが好きだ」

「………!」

「確かに、最初はそれほどではなかった。でも、いつの間にか君への気持ちでいっぱいになっていった。君が先に言ってくれなければ、気付かなかったけどね」

「そ、それじゃあ……」

「あぁ。僕は、君に応えることができ―――」

ガシッ!

「うぐっ!?」

背中に手をまわし、彼女も力強く抱きしめてくる。
その瞬間、豊満な胸が当たってドキドキし、背骨がミシミシ音を鳴らしていることにドキドキするという、二つの体験をボクはした。

「うぅ……。り、りんのすけぇ」

僕の胸に顔をうずめながら、僕の名前を呼ぶ彼女。

「私も、ひっぐ、うぐぅ…。大好きよ…」

「ああ。僕もだ」



涙にぬれる彼女の顔。
その唇に、僕は口付けをした。
すこししょっぱく、そして甘い味だった。

































―――作者の懺悔室ファイナルウォーズ

いかがでしたでしょうか。
自分が思うには、かなり強引な終わり方だったのですが。
もっとちゃんとしたssを期待してくれていた方々。本当にすいません。
ありがとうございました。
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